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悪いピアノをつかまないために。(耐久性)

 

悪いピアノをつかまないために。(耐久性)

~まるごとピアノの本より~

 


ピアノは、なんと・・・・

数千の部品からできています。

ですから、
個々の部品の耐久性や、全体のバランスがポイントになります。
まず、アクションについて。

国産では、ヤマハカワイ・今出川

国際的には、ドイツのレンナーが有名で、信頼性も高いです。

しかし、日本は

夏は高温多湿
冬は低音乾燥…

ピアノにとって、最悪の気候状態です(´・ω・`)

こんななかで、ベストコンディションを保つためには、
ダンプチェイサー(ピアノ専用の除湿機)などで、
湿度管理を徹底することが理想です。
ダンプチェイサーコーポレーション社

説明だけでは部品のイメージがわかないとおもいますので。。。
ピアノの中をのぞこう(カワイHPより)

 

ピアノの調律保持について

このためには、弦を巻きつけているチューニングピンを埋め込んでいる、
ピン版の耐久性が、重要になります。
国産の大手メーカーのピアノは、この点はとても優れています。
また、名のある高級な輸入ピアノも、この点は模範的です。

しかし。。。。

素性のハッキリしない廉価版ピアノのなかには残念ながら、
この点であやしげなものがまじっていることもあるようです。

表から、ピン版はまったくみえないので、
ユーザーがこれを判別することは不可能ですが、
経験をつんだ調律師はこの点を よくしっているので、
そうだんしてみるとよいでしょう。

なかには、何度か調律すると、 チューニングピンが、ゆるゆるになり、
調律不能になってしまうものもあるそうです!!

( ̄д ̄) エー

こうなると、
ピンを太いものに交換したり、
また ピン版自体の交換が必要になるので、
その費用は おそらく。。。。
その あやしげなピアノを買うよりも、ずっと高くなってしまうでしょう。
そうなれば、そのピアノはもう寿命だということになりかねません。

。゚(゚´Д`゚)゚。

調律の保持という観点だけからみると、
弦の張力が弱く設計されているピアノほど、
有利になります。

ピアノは、音量を より大きく、また、輝かしくするために、
弦の張力はより強い方向へと改良されてきたわけですが、
家庭用ピアノとしては、
張力もほどほどにということかもしれません。

もっとも。。。
弦の張力は、ピアノの音色ともかかわりの深い要素なので
これは 音色の好みとあわせて考えていただきたいものです。

一般的には、
弦の張力が強い→透明感のある、輝かしい音色。
弦の張力が弱い→温かみのある、やわらかい音色。

このような傾向があります。

湿度管理の目安は、
40~60%の範囲を維持
できれば、
ピアノも安定して音量ゆたかになってくれることでしょう。


鋳鉄フレームは、弦の20トンにも及ぶ力をうけとめる、
大切な役割を担っています。

かつては、
これが割れたり、ヒビがはいるという、トラブルがありました(;´Д`)

しかし、国産も輸入も。
名のあるものでは、この種の問題は、まず生じません。
ただ、まれに 中古ピアノの中には、
フレームにヒビがはいったものも みかけますのでご注意ください。

弦について

高級輸入ピアノでは、ドイツのレスローワイヤーが、
また 国産では、鈴木ワイヤーが定番になっています。
これらは、いずれも高い品質で、安心です。
特に、ドイツの弦は純良な鉄を原料にしていて、
さびに強いといわれています。
音色も若干明るくなるそうです!

国産ピアノは さびを防ぐため、弦に防錆油をぬることがありますが、
音色の面では、くもりがでて不利になるそうです。(´・ω・`)
そこで、湿度管理に自信があるばあいには、ベンジンなどでふきとってしまうほうが、よいとされています。! (・ω・ノ)ノ

とはいっても。
さびたらこまるので、
これは、ピアノの管理状況によります。
最近は、さびないステンレスの弦も開発され、
古楽器の補修用として、重宝されてとても評判がいいようですが、
あたらしいピアノでは、まだみかけることはありません。


チューニングピン

ニッケルメッキのものは銀色に光ってうつくしく、
黒光りする鉄製のものにとってかわって、最近 増えつつあります。
しかし、
見かけ上の違いがあるだけで、
本質的な差は あまりありません。


アップライトの場合、ハンマーレールの仕様にも注目したいところです。
古くは木製品のレールが多くて、これは音響的に有利でしたが、
狂いが生じやすいために、近年ではほとんどアルミ板の成形品になっています。
ただ、アルミの場合、
内部が中空だとフォルテッシモの演奏では、
共振して金属的な雑音を発生するばあいがあります( ; ̄ω ̄)
丁寧につくられているものは、表面はアルミでも、
内部は木製になっています

が、コストがかかるので普及品ではあまり見かけません。

 

細かいアクションパーツは、
国産の大手メーカーのものは樹脂性が増えつつあり、
木製にこだわる輸入ピアノ
とは好対照をなしていますが、
この優劣の違いには、いちがいに論評しにくい面があります。

 

ハンマーフェルトは、国際的には レンナーアベルが有名ですが、
国産にもすぐれたものがあります。
ハンマーの良否は、目で見るだけで判別するのはむずかしいのですが、
概してすぐれたものは、木の芯を取り囲むように、
固めのフェルトが巻いてあり 、
さらにそれをやわらかめのフェルトがとりまくといった、
二重構造になっています。
また、
フェルトの端が、金属の留め具で 固定されているものは、
はがれるおそれがないので、耐久性の面で、すぐれています。

アップライトの前下蓋をはずすと、ペダルまわりの機構も観察できます。
各社の設計思想があらわれていて、興味深い部分のひとつです。
古くは、木製が多かったのですが、
最近は鉄パイプ製もふえています
鉄パイプのほうが、やや安直な印象もうけますが、
実質的にさほどの差はなさそうです。

これらに付随するバネについては、
板バネよりも、コイルバネのほうが、
古くなったとき異音を発するおそれが高いようです。。。



ピアノの裏側が、いがいに見落とされがちです。
ここを観察すると、
ピアノを支える屋台骨ともいえる 木のフレームが見えます。
アップライトピアノの場合、このフレームが、
どの程度のふとさの角材で、こうせいされているのか、
また、
何本の柱で構成されているのかに注目すると、
設計思想の違いがわかり、おもしろいです。(☆´∀`)

両端の柱をふくめると、
6本~3本まで さまざまです。

なかには、中間の柱を、まったく省略しているもののあります!

ピアノのうらがわにも、品質とコスト…どちらを優先するかの
差が現れているようで、興味深いぶぶんです。

展示場では、ピアノの背中が向かいあわせに置かれていて、
ふだんはみえないようになっていますが、
本当にピアノ購入の決意をする際には、
裏側も観察して、(比較的簡単にうごかせるようになっています)

柱の本数・太さ ・その位置などにも、注目しておくとよいでしょう。

ついでに。。。

響板色や木目を見ておくことも、おススメします。

いい響板は、
木目がそろっていて、全体に白っぽい色をしています。

もっとも、近年は張りぼての響板もあるので、
表面のみかけだけでは、判別がむずかしい場合があります。
もしも、鉄骨フレームと背中の柱を固定するためのボルトがあれば、
響板を貫通させるための大きな穴があいているので、
その穴の小口を観察して、
無垢板が合板かのちがいを判別できます。
しかし、近年はこのボルトが省略されている場合があり、
ボルトの有無や本数も、
設計思想を反映しているようで、こちらも興味深いところです。

響板を軽くノックしたとき、
「コーンコーン」と澄んだ音が長く響くのは優れた響板で、

「ボテッ」といった音で消えてしまうのは、ダメな響板 ということになります。
|“o(・д・。)

昨今の森林資源の原料不足では、あまりぜいたくいえませんけどね。
( ; ̄ω ̄)

 

というわけで。。。。。



音が魅力的で弾きやすく、
安定した状態をながくたもつピアノがいいピアノといえそうですが、
このように考えていくと、
国産品も、輸入品も。
いいピアノは、高くなり、
安価なピアノはそれなり
ということが相場のようですね。
(゜д゜)(。_。)(゜д゜)(。_。)うんうん

 

 




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